大自然のなかで勉強してみよう

いつも、人工的につくられた室内でばかり勉強していると、脳が疲れてしまう可能性があります。
もともと人間は、大自然とともに生活してきました。それが科学や文明が発達するようになって、コンクリートやプラスチック、機械など、人工的なものに取り囲まれることが多くなってきました。

大自然に触れることによって、記憶力や注意力が、ふだんの2倍にもアップしたという実験があります。大自然のなかは、つねに流動しています。そよ風がふいたり、小鳥のさえずりがしたり、草がざわめいたり、木々や花の香りがただよったり、などなど・・・。つねに癒しの音が聞こえ、やさしく穏やかに動いています。

そうした自然の中に身を置いていると、蓄積したストレスや疲れが心身から抜けていくように感じ、リフレッシュできるものです。誰もが経験していることだと思います。脳科学的にいえば、そういったときには、アルファ波やシータ波といった脳波が出ています。また神経伝達物質でいえば、脳内にセロトニンが分泌されているともいえるでしょう。自律神経系でいえば、リラックスを司る副交感神経が優位になっています。

中学や高校受験、大学入試の勉強ばかりをしていると、どうしても机の前に向かってばかりになります。
大自然に触れる機会が少なくなりがちなのです。これでは交感神経に傾きがちになり、ストレスや緊張を強いられてしまいます。すると、やる気が出なくなったり、行き詰まったりということに・・・。

そこで、意識的に自然に触れるように心がける。それが受験勉強の行き詰まりを解消し、モチベーションを復活させる「きっかけ」になります。

ほんとうは大自然のなかを、ゆっくりと歩いて散策し、酸素をいっぱい吸って深呼吸できれば最高ですが、それに代わるような方法があります。たとえば夜。暗くなったらベランダや庭に出て、夜空をながめてみるだけで、宇宙に接することができます。受験では目を酷使しますから、星や星座を見ていると近視の予防にもなります。空気が清澄できれいなので、深呼吸すると気分をリフレッシュできますよ。

室内に観葉植物を置くことでも代用ができます。どうしても忙しくで外出の時間が取れないというかたは、パソコンの壁紙を大自然のものにすることも効果的です。勉強の休憩時間に、大自然の画像を検索で見てみたり、youtubeで動画を探してみてもいいでしょう。とにかく大自然に触れるということが大事なのですから、インターネットが盛んな現代では、家にいながらにして自然に触れることが可能となっています。

今はスマートフォンや携帯さえあれば、大自然の音(滝、小鳥、波、雷、雨、渓流)が収録されたアプリが無料で手に入ります。そういったものを学習の合間や、通勤・通学時に聴くとよいのではないでしょうか。たったそれだけで、今よりも記憶力と集中力が2倍にアップするなら、取り入れないのはもったいないといえます。

大自然を連想させる色は、緑です。色彩心理学的にも、人の心を落ち着かせ、集中力をアップさせるのは緑色(グリーン)であることがわかっています。勉強部屋はできるだけ赤系統ではなく、青系統にする。カーテンの色も緑にすることによって、気持ちが落ち着き、勉強に集中できる効果を期待できます。アロマテラピーの精油を室内にただよわせることでも、植物の癒しの効果を享受できるかもしれません。