大学受験の学習方法とは?

大学受験の学習は、流れから言えば中学受験や高校入試と、そう変わるものではありません。
勉強の中身、つまり難易度とやるべき量が異なるだけです。大学入試の勉強に必要なことといえば・・・

  • 早い段階から目標を定め、
  • その目標を完遂するための、最適な教材を選び、
  • 毎日、ノルマを設定して、それをマスターしていき、
  • 力がついてきたら、過去問や模試で、さらに実践力をつけ、
  • 本番の試験で実力を出し切る。

これがすべてです。
ただ独学でこれをやろうとすると、いろいろな誘惑が待っています。そこで多くの人は、進学塾とか、東進ハイスクール、駿台予備校、代々木ゼミナール(代ゼミ)、河合塾といった有名どころの予備校に通う選択をします。こういった環境に身を置くことで、つねに緊張感を維持できますし、わからないことは講師や友人に訊けるものです。

ただ、予備校に通うことは、もろ刃の剣ともいえます。
予備校に通っているのだから、半分合格したようなものだと安心してしまうと問題です。授業に出さえすれば学力がついて、偏差値がつくというほど甘くはありません。ようは講義を「どのように活用するか」ということです。しっかりと予習をして、講義で聞いたことを家に帰ってから復習して身につけてこそ、意味があります。

いっぽう、自宅で一人で大学受験の学習をするという選択肢もあります。
一人のほうが自由ではかどるという人は、この方法がいいでしょう。ただし、この場合には多くの誘惑が待っています。観たいテレビや、やりたいゲーム、遊びを制限してコントロールできるだけの「自己管理能力」が必要です。つまり学習塾や予備校に通う場合と同様に、独学の場合も「もろ刃の剣」といえるのです。このように、つねに誘惑に勝たないといけないのが大学受験の学習です。

独学のコツは、試験勉強を優先的に実行して、楽しみを後に持ってくるようにコントロールすることです。
最初に遊びを持ってきてしまうと、だらだら何時間も過ごす危険があります。しかし、まずはやるべき学習を最初にもってくる。そうすれば、テレビやゲームが楽しみとなり、勉強に拍車がかかります。ようは習慣づけです。

大学受験のための計画を立てる

大学受験の学習をしていくためには、いきなり書店で参考書を買ってきてもダメです。
まずは、「どの大学に入りたいのか」、それを定めます。そうすることによって、その大学に出題される科目が明瞭になりますし、難易度もわかるからです。10のうち5の努力で突破できる大学なのに、7の勉強をすることは時間の効率が悪いです。反対に5で合格できるのに、2の努力しかしないとしたら合格もおぼつきません。

まずは第一目標を立て、それにそった学習計画表をつくりましょう。
上半期はどうするか、下半期はどうするか、夏休みや冬休みは?といった計画を立てます。そして毎日の学習時間もだいたい決めていきます。もちろん、実践していくなかで無理があれば、適宜修正することも大切です。ストレスをかかえたまま続けても、マイナスに作用することがあるからです。

そして「1年間のおおっざっぱな受験計画表」と「1日の詳細な時間別グラフ」の2枚を、つねに目に見える場所に貼っておけば、モチベーションアップに役立ちます。1年間のスケジュールは、かならずグラフにして、完了したものは塗りつぶしていくようにすると一目瞭然です。時間の経過がよくわかります。「だんだん残り少なくなってきたな」ということが、アナログ時計を見るような感覚で把握できるのです。

ただ高校1年生のころは、そこまで絞る必要もないとは思います。
しかし理系か文系かとか、私立にするか国公立にするかくらいは決めておいたほうがいいかもしれませんね。国公立だと大学センター試験が一次試験になります。センター試験は二次試験とは、また違った対策が必要になります。それだけ、やるべきことが多くなるということです。

このように高1のころは、おおざっぱな目標設定でいいのですが、そのかわり、すべての大学受験の学習の基礎となる、英語と数学だけは、しっかりと実力を養成していくべきです。どの大学を受ける場合でも必須になります。

英語と数学に力を入れるべき理由は、この2教科は、一朝一夕では学力がつかないし、偏差値も向上しないからです。長い年月をかけて基礎から地道に積み上げ、理解を固め、問題集をたくさん解いて完全に自分のものとする必要があるのです。できれば中学時代から基礎力をつけていきたいものです。

高1、高2は、数学と英語の力をどんどん高めていきます。
そして得意科目にしてしまいましょう。あとは過去問を定期的に解いて、感覚を研ぎ澄ませていけばいいのです。たとえブランクがあったとしても、そうかんたんに実力が落ちるものではありません。教科書やテキストを読めば、すぐにでも記憶と理解が復活します。

英語と数学をある程度マスターできれば、そのほかの理科(物理、化学、生物)、社会科(日本史、世界史、地理、政治・経済、倫理)といった教科に力を注げるようになります。もちろん、こういった暗記科目なども、早い段階から基礎力を付けたほうが有利になることは言うまでもありません。大学受験の学習においては、早い段階からスケジュールを組み、計画性をもって勉強していくことが、もっとも大切ではないでしょうか。

何か一つ、得意科目をもとう!

なお国語(現代文、漢文、古文)に関しては、文章を扱うので、日ごろから読書を習慣にするといいと思います。読解力が高まれば、数学の文章題にも好影響を与えます。もちろん日本史や世界史、倫理の教科書も日本語の文章で書かれているので、すべての科目の基礎になるのが国語といえます。

大学受験の学習においては、できるだけ早期に、「これだけは誰にも負けない」という得意教科を作りましょう!そうすれば、特恵効果、学習の転移の原理によって、ほかの科目の成績アップにもつながっていきます。べつに国語ではなくても、先ほどの英語や数学であってもOKです。どんな教科でもよいのです。

すべての教科を同じように平均的に進めていくことも大切ですが、何か1教科だけ突出したものがあると、全体の学力アップに拍車がかかり、相乗効果がもたらされ、好循環に入っていきます。

そうなると勉強が楽しくて仕方なくなります。脳内からはドーパミンが分泌されて、勉強のやる気(モチベーション)がしぜんとわいてくるようになります。こうなってしまえば、しめたものです。たとえ独学でも、テレビや漫画などの誘惑に負けなくなります。というより勉強のほうが魅力的なので、しぜんと勉強のほうに気持ちが向くようになるわけです。

こういった状態になれば、集中力や思考力、記憶力が最大化されるので、ますます大学受験の学習がはかどるようになります。たった1教科だけ得意科目を作ることが、これだけの波及効果をもたらすのです。