資格の勉強ノートは補助輪

資格の勉強ノートの役割は、以下に集約されます。

  • ポイントを抽出して、概略をつかむため
  • 自分の言葉で書き直してみるため
  • あとから読み返すため

資格試験にもいろいろあります。司法試験がある弁護士資格、税理士、弁理士、司法書士、行政書士、一級建築士といった難関資格。そのほか医師や看護師、不動産鑑定士、宅地建物取引者などもあります。こういった試験に合格するためには、まずは知識を脳にインプットする必要があります。そこで、テキストを何度も読んでみたりするわけです。

もちろん過去問を解いたりして、アウトプットすることも必要です。
それによって、きちんとインプットできているかの確認ができるからです。問題を解くことは、いっけんアウトプットではありますが、それは「テキストの読み」によってインプットされた知識を、より強固にする行為といえます。応用がきく知識に練り上げるための実戦訓練です。

試験勉強におけるノート作りも、インプットされた知識を、よりいっそう確実にするための「補助輪」といえます。

ノートには要点を書き記す

資格の勉強ノートの作り方、書き方といっても難しいことはなく、要点を抽出するだけです。
箇条書きにすると、言わんとしていることがつかみやすくなります。あるいは階層構造の図にしてみたり、マインドマップのように放射状にイラストを描いてみるのもいいかもしれません。

ノートに書く「位置」を意識して、整理して書くようにすれば、脳内も整理されていきます。
まず一行目に、上位の階層にあるものを書いたら、次の階層に来るものは、一文字分下げるなどですね。
あるいは上位に来るものを太字にしたりする。そのほか「重要度」によって大きく書いてみたり、下線を引いたりすると、パッと見て理解しやすくなります。

これは言ってみれば、新聞と同じです。
新聞では大見出しがあって、中見出し、小見出しがあります。文字の大きさによって重要度が違ってくるわけですね。資格の勉強ノートでも、新聞を参考にして、「メリハリ」をつけてみてはいかがでしょうか。新聞では文字の太さや大きさ、レイアウトで、階層構造や重要度をコントロールします。でも資格試験用の勉強ノートなら、その方法に加えて、蛍光ペンや赤ボールペンなどで色づけをすることができるメリットがあります。

資格の勉強ノートを作るメリットとして、そのほかには、自分の言葉で書き直せるというものがあります。
難しい受験参考書の文言でも、むずかしい専門用語を省いて、自分にわかりやすい言葉に置き換えてみると、案外すんなりと入ってくるものです。むずかしい文章のまま読んでいると、「わかったつもり」のままである可能性があります。しかし、自分の言葉で書き直してみることで、「腑に落ちる」というか、本当に自分のものとしていくことができるのです。

箇条書きや階層構造にする方法にしても、自分の言葉に書き換える方法にしても、両者の目的はただ一つです。それは余計な「ケバ」を取り除いて、概要を理解しやすくすることです。とくに初心者の場合は、難解な用語が目に入ると、とたんに全体理解に曇りが生じます。そこで要点だけを箇条書きにしてみたり、簡単な言葉に置き換えたりするという「フィルター」をかけることで、右脳でイメージしやすくする「手助け」をするのです。

勉強ノートは、読み返しに耐えてこそ

学習ノートの作り方で、気を付けなければいけないのは、テキストの内容を、そのまま写すような勉強方法。ただし、本当に気に入った文言を抽出して、厳選して書き写すなら意味があります。しかし、すべてのテキストの内容をノートに丸写しすることは、「勉強しているつもり」になりかねません。

もし写す場合でも、重要と思うところだけを抽出する。そして自分の感想なども添えておく。
こうすることで、全体を俯瞰しやすくなり、何度も読み返すことで長期記憶化に役立つノートとなります。

ノートの存在価値は、まさにこの点にあります。復習に活用してこそ意味があるというものです。
書いている時点や、その直後でも、箇条書きや階層構造にすることで、脳内が整理されることはもちろんです。しかし、ノートを作る意味は、その後も何度も読み返すところにあります。その場だけ書いて終わりでは、何の意味もありません。

先ほど、教科書の丸写しには意味がないと述べました。それは丸写ししても、そのノートを読み返すことは、おそらくないだろうからです。元のソースであるテキストを読めば事足りるからです。資格の勉強ノートの作成においては、あとから何度でも読み返したくなるような、「自分でアレンジした内容」にすることがコツです。

あとがき

資格試験の勉強ノートの作り方、書き方で付け加えるとすれば、きれいな字で書くようにすることです。そうすれば、何度でも見たくなる「宝物」になります。それが受験勉強のモチベーションを高めてくれるのです。きれいな字とは、自分が書ける最大の「丁寧さ」ということです。最近では、エクセルにまとめる方法もあります。

また、文字べったりでは、いくら字下げをしたり、箇条書きにしたり、階層構造にしても、あとから読み返す場合に「魅力」を感じにくいことがあるかもしれません。そういったときは色付けしたり、ちょっとイラストを添えてみたりして工夫すると、一気に魅力的なノートに変化します。ときにはネットで印刷した写真を張り付けてみたりすると、彩りのある勉強ノートになります。

仕事をしている社会人でも主婦でも、資格試験や検定を目指す勉強においては、孤独であることが多いと思います。テキストを開けば、難解な文章が並んでいて、嫌気がさすこともあるかと思います。だからこそ、資格取得の勉強ノートだけは、ほっと一息つける、勉強のモチベーションを守る「砦(とりで)」であるべきです。難しいテキストを見て嫌気がさしたとしても、ノートに目を通すことで、やる気が復活する。そういったノートこそが最高のノートではないでしょうか。